オタ福の相談部屋

あなたの主治医はどう言いましたか?

滴下型駆虫薬って年中必要?

【目次】

 

【質問内容】

フィラリア予防にブロードラインを夏の間だけ付けてます。

病院では1年中付けるのをおすすめされます。 首に付けるだけで体の中の虫を退治できるって、効き目が怖いくらいなんですが、 やっぱり年中やった方がいいんでしょうか? ケミカルなものは出来ればさけたいんですが、、、

 

 

【回答】

はじめに、

僕へご質問して頂く飼い主さんはすでに色々ネットで調べた結果、イマイチよく分からないために聞いて頂いている方がほとんどだと思います。

ブロードラインは有名な薬なので、いろんな記事がネットには転がっています。

値段や投与方法などは他のブログを参照して頂くようお願い致します。

 

 

ではでは、回答に戻ります。

ブロードラインは駆虫薬の1つで、ブロードライン一本で多くの寄生虫を排除することができ、画期的な駆虫薬です。

質問者さんは副作用を心配されているようなので、

簡単にブロードライン®️に含まれている薬剤の説明と副作用についてお話してから、具体的にどうするべきかを回答していこうと思います。

 

<ブロードラインの成分>

①フィプロニル

元々は農薬で使われていた薬で、今はノミマダニの駆虫薬として使われています。

この薬は脊椎動物(犬や猫)には無く、昆虫に特有の器官(GABA受容体)を狙って攻撃する薬です。

動物の皮膚に滴下すると皮脂腺で蓄えられ、少しずつ皮脂とともに分泌されるため効果は約1ヶ月程度となっています。

 

②(S)- メトプレン

メトプレンは昆虫幼若ホルモン類似薬と言われている薬です。

この薬が昆虫にかかると幼虫から蛹、あるいは成虫へと成長することができなくなります。

ノミ、ダニ、シラミなどの幼虫に効果を示します。

 

③プラジカンテル

条虫に効果を示す薬です。

主な攻撃方法としては条虫の外皮を破壊して駆除します。

その他、条虫の神経系を狙った攻撃も行います。

この薬は安全性は高い薬です。

 

④エプリノメクチン

寄生虫の筋肉や神経を攻撃し、うまく働けなくなる薬です。

犬糸状虫幼虫(フィラリア)や猫回虫、猫鉤虫に効果を示します。

 

<ブロードラインの副作用>

おそらくこれが今回のテーマになってくると思います。

寄生虫の駆除薬や市販の殺虫剤などもそうですが、

基本的に駆虫薬は哺乳類には効かないが、虫には効く場所を攻撃しています。

言い方を変えれば

虫にしか効きません!

僕もブロードラインの薬に含有されている成分について、ご質問を頂いてからもう一度精査致しましたが、上記の通りやはり虫にしか効かない部分を狙って攻撃しています。

 

ブロードラインのメーカーが発表している副作用に関する検査でも

子猫に1ヶ月おきに通常効果量の5倍量のブロードラインを投与して6ヶ月間後に身体検査を行っても、顕著な副作用は見られなかったという報告があります。

↑もちろん子猫で実験するまでに動物実験以外の方法で5倍量でも大丈夫だと十分安全を確かめているはずです。メーカーさんに噛み付かないように(笑)

 

というわけで、

多くのサイトでは副作用がどうとか、大そうなことが書かれていますが、そこまで副作用を心配はしなくて大丈夫だと思います。

 

まとめ①

・駆虫薬は寄生虫特有の器官を狙って攻撃するため、哺乳類には効かない

・メーカーの安全性実験では通常の5倍量でも重篤な副作用を示さない

・結論:副作用を気にする必要はない

 

【オタ福の見解】

【回答】で副作用は心配ないという話をしました。

ここからは『ブロードラインを年中やるべきなのか』というご質問について回答していきます。

 

獣医が年中投与を勧める理由

駆虫薬を獣医が勧める理由ですが、それは獣医だからです(笑)

獣医師は病気に対する模範解答を知っているからです。

そして、「投薬しなくていいよ」といって寄生虫感染が起きた場合に責任を取らなければならないのは獣医になるからです。

ただ、飼い主さんの要望やペットの飼育環境によっても大きく異なってくることでしょう。

 

ペットの飼育環境

ペットの飼育環境で、駆虫薬が必要かどうかを変わってくると思います。

散歩やドッグランに連れて行く犬や半野外飼育の猫では『駆虫薬の投与+フィラリアの予防注射』は必須と考えておいてください。

 

一方で、

 

ずっと室内飼いの犬猫では駆虫薬の投与は必須ではないと思います。あくまで、必須ではないという表現に留めておきます。

先ほども言いましたが、駆虫薬はよく効く割りに副作用を示すようなことはほとんどないです。

完全室内飼いをされているのであれば、

飼い主さんが駆虫薬などの薬品の使用を気にするのであれば、しなくてもいいと思います。

質問者さんのように寄生虫感染が増加傾向になる夏場にだけ、投薬するという方法もアリだと思います。

そこは飼い主さんのペットの飼育環境や要望によって、臨機応変に対応して頂いてよろしいです。

 

まとめ②

・獣医が年中投与を勧める理由は獣医だから

・外出する犬猫→フィラリア予防と駆虫薬の投与は必須!

・完全室内飼い→必須ではない。副作用はほぼないので、投与しとくのもアリ!臨機応変に!

 

【さいごに】

最近自分で文章を書いているとごちゃごちゃしていて読みにくくなっていないかと心配になることが多いです笑

なので、今回はまとめ①まとめ②といって要点だけをまとめた項目を作りました。

ブロードラインは非常に広範囲の寄生虫を一発で通す画期的な駆虫薬です。

おまけに副作用をほぼないため、安全性の高い投資と言えるでしょう。

また今度『オタ福のお薬手帳』にブロードラインについて詳しく解説しようと思います。今しばらくお待ちください!

 

【オタ福の相談部屋とは】

オタ福の相談部屋とは、かかりつけの獣医師に聞けない些細な疑問や診断が不安なときに、相談する場所です。

誤解の無いように断言します。

僕は獣医師ではありません。獣医学生です。

本当にかかりつけ医の判断が正しいか、第三者の視点から意見を言います。

飼い主さんががかかりつけ医に、治療法を相談するためのアドバイスができればと思います。

診療行為を行うのは主治医であることに留意のほど、お願い致します。