オタ福の相談部屋

あなたの主治医はどう言いましたか?

下痢止め薬は腸疾患を誘発するのか?

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【目次】

 

 

【質問内容】 

質問なのですが、下痢止めは細菌性のものには禁忌と見ましたが。

じつは最近【使い続けると蛋白漏出性腸症IBDなどの慢性腸疾患の原因となる可能性があるから、安易に使うべきではない】という文献を別のところ読んだことがあるのですが…

この病のリスクとしても下痢止めは使用は控えるべきなのかな?と疑問に思っています。

もしかすると、その文献は高額サプリ販売会社のトンデモ理論なのかなとも思ったのですが

もしも、ディアバスターなどの下痢止めも比較的よく使っていたら、そういった病気の原因になるのかなととても不安になりました。

もし先生が情報ご存知でしたら教えていただけたら嬉しいです。  

 

【回答】

この質問に関しては結論から言いたいと思います。

下痢止めの使用が蛋白漏出性腸症や炎症性腸疾患(IBD)の原因になるのではなく、

これらの慢性腸疾患を患っている子に下痢止めを使用した場合に疾患の治療にならない、あるいは悪化するというわけです。

 

これらの腸疾患に関しては、また『オタ福の語り部屋』 で詳しく解説する予定なので、今回はさらっと説明します。

蛋白漏出性腸症とは

蛋白漏出性腸症とは血液中に含まれている蛋白質が腸の中に大量に出てきてしまう病気です。

原因:多様ですが、有名なものに腸リンパ管拡張症というものがあります。

症状:血液中の蛋白成分が腸に流出してしまうため、血液中の蛋白質量が著しく低下することで出てくる症状です。主に胸水、腹水、体重減少が見られます。下痢に関しては必ず見られるわけではありません。

治療:リンパ管の拡張を抑えるために低脂肪食を与えます。そのほかIBDなどの炎症が原因でリンパ管が塞がってしまい、拡張症が起こっている場合は炎症を抑えるためにステロイド薬を使用します。

 

炎症性腸疾患(IBD)とは

炎症性腸疾患とは原因不明の炎症によって腸に障害が出る病気です。

原因:不明です。腸内細菌や腸の免疫機構が関与しているとされています。

症状:

小腸で炎症が起きている場合→嘔吐や粘っこい下痢

大腸で炎症が起きている場合→水っぽい下痢

その他→元気消失、食欲不振など

治療:免疫が関与しているので、ステロイド薬免疫抑制剤を使用します。

 

 

【オタ福の見解】

基本的に下痢止めの使い方は一過性の下痢であると考え、様子を見るために使用します。そして、それは緊急性あるいは重篤な下痢ではないかを鑑別しなければなりません。

緊急性を要する場合

問診(食事歴)、糞便検査、超音波検査、レントゲン検査、内視鏡生検などの検査を行います。

 

軽度な下痢の場合、

下痢止めや腸に優しい食事をして、様子を見ます。

全然下痢が治らない、体重が減ってきた、血が混じるようになったなどの症状が見られた場合は先ほど重篤な下痢で行う検査を行い、原因の精査を行う必要があります。

 

蛋白漏出性腸症や炎症性腸疾患は根本的な原因としては免疫系の関与が示唆されています。これらの病気が隠れているのを発見できず、ただただ下痢が続くからといって下痢止めを投与することは非常にナンセンスなことです。

一向に治る気配のない下痢に対して、このような治療をしている獣医師は治療をしているようで、症状を隠しているだけの飼い主さんを騙すヤブ医者です。

 

【結論】

再び結論に戻りますが、

下痢止めの反復使用が蛋白漏出性腸症や炎症性腸疾患の原因になるのではなく

下痢止めの反復使用が症状を隠し、原因追求への手がかりを無くしてしまうために、蛋白漏出性腸症や炎症性腸疾患の根本治療ができず、病気の進行を許してしまう

ということです。

 

【病気の徹底解説は『オタ福の語り部屋』まで】

オタ福の語り部屋では『獣医学の追求』をスローガンに徹底的に病気を解説しています。ぜひ、遊びに来て下さい。

www.otahuku8.jp

 

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