オタ福の相談部屋

あなたの主治医はどう言いましたか?

年中、フィラリアの薬って必要なの?

スポンサーリンク

f:id:otahukutan:20190320175533p:plain

【はじめに】

今回は
一年中、フィラリアのお薬を飲ませている方からのご質問です。
周りの飼い主さんは5月~12月の間しか犬にフィラリアのお薬を飲ませていない一方で、質問者さんは毎月年中飲ませているとのこと。
果たして、年中フィラリアのお薬は必要なのでしょうか?そんな疑問に回答していきたいと思います。
では早速、質問内容の方へいきましょう!

 

【目次】

 

 

【ご質問内容】

いつも、語り部屋、相談部屋ともに大変興味深く拝読させていただいています。
今回は、フィラリア予防薬の通年投与についてご意見をお伺いしたく、こちらの質問箱にご連絡致しました。
かかりつけの病院では、ノミ・マダニのほかフィラリアの予防薬についても通年投与を推奨しており、今まで特に疑問に思うこともなく通年投与を続けてきました。
ところが、別の動物病院を利用されている数人の飼い主さんとお話した際、フィラリア、ノミ・マダニとも5月から12月の予防で通年の方はおられませんでした。
 素人の考えですが、我が家の愛犬の場合は室内飼いで冬でも暖かい部屋で過ごすので、ノミ・マダニ予防は通年で良いように思うのですが、フィラリア予防が1年を通して必要なのか分かりません。
また、もし予防薬にも副作用があるのなら、必要がないのであれば1月から4月はノミ・マダニ予防のみにすることで、少しでも薬を減らす方が愛犬の体への負担が少ないのではないかとも思います。
現在、愛犬に与えている予防薬は「ネクスガードスペクトラ®️」です。かかりつけ医から聞いている通年投与のメリットは、翌年のフィラリア検査が不要ということと、「ネクスガードスペクトラ®️」がお腹の虫にも効果があるということです。

 

【回答】

『使用されているお薬の説明』

まず、ネクスガードスペクトラ®️の有効成分がどのような役割をしているかについて解説します。ネクスガードスペクトラ®️の有効成分は大きく分けて2つあります。

1つが『アフォキソラネル』という成分で、もう1つが『ミルベマイシンオキシム』という成分です。

アフォキソラネルという薬は主にノミやマダニに有効な成分です。

そして、ミルベマイシンオキシムという薬はフィラリアやお腹の虫によく効くマクロライド系の薬です。この2つの成分によってノミやマダニといった外部寄生虫(体表に寄生する虫)とフィラリアやお腹の虫といった内部寄生虫(体内に寄生する虫)をまとめて駆除しようするのがネクスガードスペクトラ®︎です。

この2つの薬だけでなく駆虫薬全般に言えることですが虫と哺乳類の体の違いを利用し、虫には致命的だけど哺乳類には効かないという部位を攻撃しています。

使用用量・用法を遵守している限り基本的には体に害はありません。

 

『年中、飲む必要ってあるの?』

そして、年中フィラリアのお薬を飲む必要があるかについてです。
フィラリアは蚊によって媒介されており、犬が蚊に刺されるとその吸血過程で、蚊に寄生していたフィラリアの幼虫が犬の血液中へ侵入します。
体内に侵入したフィラリア幼虫は約2ヶ月かけて、成虫へと成長し、右心室や肺動脈に寄生します。こうなるといわゆる『フィラリア症』という状態になります。
ネクスガードスペクトラは幼虫の段階でフィラリアを駆除しようという薬です。

つまり、成虫へ成長する2ヶ月の間に飲んでおく必要があります。
蚊に刺されるリスクがある季節になってから約2ヶ月以内にお薬を飲んでおくことをお勧めします。

f:id:otahukutan:20190319234511p:plain

イラスト出典:Atkins CE: Heartworm disease. In Allen DG, editor: Small animal medicine, Philadelphia, 1991, JB Lippincott, pp341-363

 

例えば、
他の飼い主さんのように5月から飲み始めるということは約2ヶ月前すなわち3月ごろから活動し始めた蚊に刺されていたとしてもギリ予防できるということです。

そして、10月終わりごろに蚊の活動がなくなると、+2ヵ月分すなわち年末ぐらいまで、飲んでおけば大丈夫ということです。

 

『メリット・デメリットのお話』

次にメリット・デメリットのお話です。

質問者さんのように一年中飲ませてあげる場合
メリット
・フィラリアに感染するリスクがほぼゼロになる

・フィラリア検査が不要

デメリット
・薬代がかかる

副作用に関しては用量・用法を遵守していれば特に心配ないと思います。
一応、ネクスガードスペクトラ®️のメーカーからは軟便になる可能性が言われていますが、軟便になる原因が分かっている分、対応しやすいので気にしなくて大丈夫でしょう。

 

5月~12月で飲ませてあげる場合

メリット

・薬代が安い

・犬に負担がかからないごく僅かですが笑

デメリット

・地域によっては早期に蚊が活動を始めるので、もしかするとフィラリアの幼虫が寄生する可能性がある

 

【オタ福の考え】

僕の考えを申し上げますと
沖縄など暖かい地域に住んでいない限りは45月に始めても良いのではないかと思います。
ただこれは完全に好みの問題です。
年中飲ませたからと言って犬自体に何か発がんのリスクが上がるなどの心配はほとんどないでしょう。
そこまでシビアに考えなくても良いかと思います。

 

【あなたの地域のフィラリア予防時期は?】

フィラリア予防時期の目安を示したサイトを見つけたので、リンクを貼っておきます。自分の住んでいる地域を探してみると良いかもしれません。
全国 犬のフィラリア感染期間の目安│DSファーマアニマルヘルス

 

【病気の徹底解説は『オタ福の語り部屋』まで】

オタ福の語り部屋では『獣医学の追求』をスローガンに徹底的に病気を解説しています。ぜひ、遊びに来て下さい。

www.otahuku8.jp

 

【病気の個別相談は『オタ福の質問箱』まで】

かかりつけ医がいる飼い主さん限定で個別に相談を受け付けています。

「うちの子、似たような病気かも…」など

学生の身分であるため診療行為は行えませんが、主治医の診断や処方された薬の補足説明や助言、オタ福の見解などご説明いたします。
是非ともご利用下さい!!

forms.gle

ツイッターのDMでも大丈夫です!

ツイッターもやっているのでそちらの方でも個別対応しております。
オタ福のTwitter:

フォローよろしくお願いします!!